物事を相手に分かりやすく説明するときなどに使う例え話。
「例えば〜」で始めるこの話が上手いと非常に便利です。
ですが上手く例える事ができない人が、例え話をするとどうなるでしょうか。
伝わるどころかその例え話が気になって、話の本筋から遠く離れていってしまいます。
分かりやすくするつもりが逆に分かりづらくしてしまうのです。
今回はそんな例えるのが下手な人の傾向を紹介し、それを反面教師として例え話が上手くなるためのポイントを見つけてもらえればと思います。
例えるのが下手な人がやりがちなミス
例えるのが上手くない人は次のようなミスをしがちです。
共通点は相手のことを考えず、自分の例えやすい例えを使っているということ。
相手の立場に立つことが例え話が上手くなるための第一歩ですよ。
相手がよく分からないことで例える
相手がよく分からないことで例えたとしても、それは例えにすらならなくなります。
例えば相手が野球に詳しくない人を相手に「9回の裏ツーアウト満塁フルカウントからのボークでサヨナラ負けみたいな感じだね」と言ったところで意味が通じません。
「ツーアウト?満塁?ボーク?え?何それ?」となってしまいます。
こうなると話の本筋から離れて野球の解説をすることになってしまいます。
この場合、野球に詳しくない人が野球についての説明をされたからといってこの例えを理解できるはずもなく、結局理解されないまま終わることでしょう。
要するに、例えるものは例えられるものよりも相手が分かりやすいもので例える必要があるということです。
(Aを説明するためにBとして例えるのであれば、相手がAよりBの方がイメージしやすい必要がある)
疑問を持たれやすい内容で例える
例えている内容が「それ合ってるの?違わない?ありえないよね?」と疑問を持たれるようでもいけません。
例えば「20代の頃からコツコツ貯めて30歳で貯金が5,000万円ある人がいたとして、そういう人は投資にお金をいくらか回した方がいいんです」といった話しがあったとします。
これは単に、「お金にゆとりがあるなら銀行に預けるだけではなく、投資という方法を考えたほうがいい」ということを説明したいときに「こういう人の場合〜」と例えたわけです。
ですが、これだと「コツコツ貯金で30歳で5,000万とか普通じゃない」とそこばかりに目がいき、余剰金を投資に回すという考え方自体はもうどうでも良くなってきます。
些細なことでもこのようなことになりがちで、「宝くじが当たったとするでしょ、そうしたら何が買いたい?」というありがちな話題でも、「いや宝くじはそうそう当たらないから!」と脱線することもあります。
つまり、相手が納得いかない例えだと、「その例えがあり得ない」と意見を返されてしまうことになります。
話している側からすれば、「そこは本質じゃないから納得して欲しい」と思っていても、相手からしたらそうはいきません。
例え話は相手に合わせる
例えるときは、「自分が分かりやすい例え」や「上手いことを言う」というのは関係がありません。自分が分かりやすくても相手が分からないことでは意味ないですし、自己満足の例えをしても相手に伝わらなければ意味がありません。
例えるなら次の2つのいずれか。
- 一般的に知られていることで例える
- その人なら絶対知っていることで例える
この2つです。
一般論とは「夏は暑い」「太陽は眩しい」など当たり前のことや、100人中100人は同意しなくても80人程度は同意してくれそうな事柄のことです。
また話す相手が野球好きなら野球で例えたり、動物好きなら動物で例えたりと、その人であれば知っていそうなことで例えるという手もあります。
とにかく、話す相手がその例えに納得してくれるかどうかが重要です。そしてその例えのおかげで話がわかりやすくならなくてはいけません。
例え話は自己満足ではなく、相手のために使いましょう。
まとめ
- 例えるのが下手な人がやりがちなミス
- 相手が詳しくないことで例える
- 疑問をもたれやすい内容で例える
- 例え話は相手が理解できることで例える
例え話が下手な人がやりがちなミスについてと例え話のコツを紹介しました。
例え話は相手に分かりやすく伝えるために有効な方法です。ですが、例えを間違えると相手には伝わらなく、逆に疑問を残すことにもなってしまいます。
例えるのが下手なら例えないで欲しいということに。
相手に分かりやすく伝える。つまりは相手のことを考えた方法なので、例えるときに相手が詳しくないことで例えるのはありえないことです。疑問を持ってしまうようなあいまいな例を出すことも相手にとってはいい迷惑です。
そう考えると、例え話とは相手が詳しいことにうまく置き換えたり、相手の環境に置き換えたり、一般的に定説となっているようなことで例える必要があるのではないでしょうか。
自分が例えやすいことで例えるのではなく、相手が分かりやすいと感じることで例える。
これが大切です。